自販機破壊で1人から謝罪、北陸コカ・コーラは弁済求めず
能登半島地震が起きた1日夜、石川県立穴水高校の自動販売機が壊された問題で、県警に被害届を出している北陸コカ・コーラボトリング(富山県高岡市)は22日、自販機を壊した数人のうち1人の女性から謝罪があったと明らかにした。同社は「地震直後で平時とは異なる状況だった」として被害弁済を求めず、刑事告訴はしない方針。
同社によると、22日に女性から電話があった。女性は数人で自販機を壊したことを認めたうえで、「地震で気が動転していた。子ども連れで避難している人たちもおり、そういう人たちに(飲料を)配ろうと思った。反省している」と話し、弁済の意思も示したという。
同社の担当者は取材に対し、「罰するつもりはない。平時であれば被害弁済を求めるが、今回は事情が異なるため申し出を断った」としている。被害届については、自販機損失の経理上の都合で取り下げる予定はないという。
問題を巡っては、校内に設置されていた北陸コカ・コーラ、雪印メグミルク、明治の計3台の自販機が無断で壊されたことが判明している。自販機内の飲料は避難中の住民らに配られていた。雪印メグミルクと明治は被害状況を確認中としている。