袴田巌さん再審、検察が再び死刑を求刑…静岡地裁
1966年に静岡県でみそ製造会社専務宅が全焼し、一家4人が殺害された事件で、強盗殺人罪などで死刑が確定した袴田巌被告(88)の再審第15回公判が22日、静岡地裁であり、検察側は56年前の確定審と同様、袴田さんに死刑を求刑した。
事件は66年6月30日未明、静岡県清水市(現・静岡市清水区)で発生。
みそ会社専務方が全焼して4人の他殺体が見つかり、従業員だった袴田さんが逮捕、起訴された。
袴田さんは無罪を主張したが80年に最高裁で死刑判決が確定。第2次再審請求で、静岡地裁が2014年に再審開始を決定し、袴田さんは48年ぶりに釈放され、昨年3月に再審開始が確定した。
昨年10月に始まった再審公判では、検察側が「犯人は袴田さんだ」と有罪立証を続ける一方、弁護側は「捜査機関が証拠を捏造し、自白をさせて袴田さんを犯人とした」と無罪を主張している。