キャバクラなど2メートルの遠距離接客へ「夜の街」3業種の感染対策新指針
西村康稔経済再生担当相は13日の記者会見で、ホストクラブなど「夜の街」関連の接待を伴う飲食店や、ライブハウスなど3業種を対象とした新型コロナウイルスの感染防止対策の指針を発表した。
政府は19日を休業要請解除の目安としており、営業再開の前提となる。
キャバクラやバーなど接待を伴う飲食店に加え、ライブハウス、ナイトクラブの業界団体が感染防止対策を盛り込んだ「ガイドライン」を策定した。
いずれも過去にクラスター(感染者集団)の発生歴があるなどの理由から、他業種と比べて再開が遅れていた。
連絡先の提出 3業種共通の対策として、感染者の発生に備えて経路を特定しやすくするため、利用客に氏名や連絡先の提出を求め、店側が把握することや、最大で入場者数を定員の50%とすることなどが柱となっている。
隣に座り、時には密着することもあるホストクラブやキャバクラでも対人距離は「できるだけ2メートル、最低1メートル」。マスクやフェースシールドの着用も盛り込まれた。
専門家らを交えて策定されたガイドラインに強制力はなく、各地で徹底されるか疑問も残る。
西村氏はガイドラインの実効性について「法の枠組みに限界はあるが、客や従業員の命を守るため、しっかり対策を講じて営業を再開してほしい」と事業者へ呼び掛けた。
東京都では最近、国内有数の繁華街がある新宿・歌舞伎町のホストクラブでの感染発生が目立っており、業界団体によるガイドラインの策定が待たれていた。
西村氏は14日、東京都の小池百合子知事と会談し、都と連携を強化し、「夜の街」の“新指針”の周知を図っていく。
また、利用客や各業界団体に所属していない事業者にも周知を徹底するため、週明け以降にはヤフーのサイト上で、3業種を含む各業種のガイドラインが公開される。