山口県、全高校生にPCR検査 教職員含め4万人
山口県の村岡嗣政知事は11日、県内の全ての高校の生徒と教職員に新型コロナウイルスのPCR検査を一斉に実施することを明らかにした。
対象は約4万人に上り、安心して高校生活を送れる環境をつくる。県によると全国初の取り組みとなる。
県立62校、市立1校、私立23校の計86校で今月中旬〜6月上旬に検査する。料金は無料。生徒と保護者の同意を得て任意で実施する。
各校に検査キットを配り、検査を委託する民間業者に検体を送る。事業費は1人当たり5千円で約2億円を見込み、当初予算を活用する。
夏の全国高校総体や高校野球の甲子園大会などの県予選が始まることを念頭に独自策を考えた。
一斉検査後も来年3月まで、県外での修学旅行、スポーツや文化活動の大会に参加して山口県に戻ってきた際などにも検査を随時受けられるようにする。
県内では新型コロナの感染者が急増し、学校でのクラスター(感染者集団)の発生も相次ぐ。
村岡知事は「ワクチン接種が進んでコロナはいずれ収束すると思うが、高校生たちには今しか学べない大切なことや、経験がある。私たちがしっかりと守っていかないといけない」と強調した。