山本直樹容疑者（ツイッターから）（共同）

筋萎縮性側索硬化症（ALS）患者への嘱託殺人罪で医師2人が起訴された事件に絡み、京都府警は12日、2011年にうち1人の父親を殺害した疑いで、殺人容疑で医師ら3人を逮捕した。

逮捕されたのは医師大久保愉一容疑者（43）と医師山本直樹容疑者（43）、山本容疑者の母親の淳子容疑者（76＝長野県軽井沢町）の3人。府警は認否を明らかにしていない。

逮捕容疑は共謀して11年3月5日、東京都内で山本容疑者の父親の靖さん（当時77）を殺害した疑い。

靖さんは当時、精神疾患のため長野県内の病院に入院していたが、山本容疑者らが転院を申し出て連れ出し、靖さんは当日中に死亡したとみられる。靖さんは直前まで安定していたという。

山本、大久保両容疑者は19年11月、京都市内のALS患者＝当時（51）＝に頼まれ、自宅で薬物を注入して殺害したとして、20年7月に嘱託殺人容疑で逮捕、同年8月に同罪で起訴された。
その後、海外で安楽死を希望していた別の難病患者の女性の診断書を偽造していたとして、有印公文書偽造罪で追起訴された。

大久保容疑者は今年2月、山本容疑者に診察をせずに診断書を不正交付したとして医師法違反罪でも追起訴された。