安倍氏の桜を見る会前夜祭、サントリーが酒類無償提供…政治資金規正法違反の疑いで告発状
安倍晋三元首相(67)側が主催した「桜を見る会」前夜祭で「サントリーホールディングス(HD)」(大阪市)から酒類の無償提供を受けたのに政治資金収支報告書に記載しなかったとして、市民団体が10日、政治資金規正法違反の疑いで、安倍氏や元秘書ら4人に対する告発状を東京地検特捜部に提出した。
前夜祭を巡っては、安倍氏の元公設第1秘書(62)が、主催した政治団体の2016〜19年分の収支報告書に費用の補填分など計約3022万円を記載しなかったとして、同法違反で罰金100万円の略式命令が確定した。
刑事確定記録などによると、17〜19年の前夜祭でサントリーHDからビールやウイスキーなど計382本(計約45万円分)が無償で持ち込まれていた。
告発状は、安倍氏の政治団体の会計責任者が、無償提供と知りながら収支報告書に記載しなかったのは虚偽記載にあたると主張。
安倍氏らについては、会計責任者の選任監督責任を怠ったとしている。
サントリーHDは取材に対し、前夜祭で酒類を無償提供したことを認め、「自社商品を知っていただく良い機会だと考えて無償で協賛した」と回答。
安倍氏の事務所は「収支報告書については、訂正すべき点は適正に修正している」とコメントした。