東京電力と北海道電力、中部電力が8月の電気料金値上げ
大手電力10社は29日、燃料価格を電気料金に反映する燃料費調整制度(燃調)に基づく8月分の料金を公表した。
東京電力ホールディングスの標準的な家庭の1カ月当たりの料金は7月比247円高の月9118円と、12カ月連続で値上げする。北海道電力も99円高の8862円、中部電力も231円高の8747円とする。
発電に使う液化天然ガス(LNG)や石炭といった燃料の価格が上昇したことを反映する。8月の電気料金は22年3〜5月に輸入した平均燃料価格から算定する。
大手電力は電源構成や燃料を使う量などに応じて、料金算定のもとになる基準価格を定めている。燃料費の増減分を遅れて料金に反映できる仕組みだ。
一部の契約では、燃料価格が基準価格より5割高い「上限価格」を超えると、その月は超えた分を電力会社が負担する。北電は8月分で上限に達し、8月から該当する契約で自己負担が発生する。
大手ガスも4社のうち3社が値上げする。大阪ガスは89円高の6601円、東邦ガスは88円高の7223円、西部ガスは68円高の6727円とする。
都市ガスも電力と同じような価格転嫁の仕組みがあり、東ガスが7月分で価格転嫁の上限に達した。8月分の標準料金は7月比横ばいの5886円となる。