“ヤミ金”を経営か…音楽家の女逮捕 年利1万%超で“貸し付け” 闇バイトもあっせんか
◇
白いドレスに身を包み歌を披露する女。音楽家の伊藤輝代子容疑者(51)です。
先月、ヤミ金事件のカネの運び役として逮捕されていましたが、自身もヤミ金を経営したなどとして再逮捕されました。
警視庁によると、伊藤容疑者は男性2人に対し、無登録にもかかわらず超高金利でカネを貸し付け、あわせて約88万円の利息を違法に得た疑いなどがもたれています。(※2021年〜2022年)
音楽家がなぜ、ヤミ金業に手を染めたのか。みえてきたのは、“底なし沼”のようなヤミ金の実態でした。
◇
都内の私立音楽大学出身の伊藤容疑者。
警視庁などによると、卒業後は音大進学希望者を対象とした教室などを経営していましたがうまくいかず、借金が増えていったといいます。
2015年には歌のソロリサイタルを開催。伊藤容疑者はリサイタルでさらなる負債を抱えた可能性があり、多重債務者に。この頃、ヤミ金からカネを借り始めたとみられています。
伊藤容疑者はそのカネが返済できなくなり、闇バイトでだまし取ったカネの運び役や犯罪に使う携帯電話などの道具の貸し出し役を始めたとみられています。
そして、返済のため自身がカネを借りていたヤミ金のノウハウを使ってヤミ金の経営にまで手を出したとみられているのです。
最大で年利1万804%、仮に1万円借りたら1年間に支払う利息が100万円以上にもなる超高金利でカネを貸し付け、利息分として得ていたとみられる利益は約1800万円。
さらに、伊藤容疑者は返済のメドが立たない人に闇バイトをさせるなどしていたとみられています。
調べに対し、伊藤容疑者は「全く分からない」と容疑を否認しているということです。
警視庁は、ヤミ金グループが債務者などに闇バイトを紹介し、ヤミ金の手伝いをさせるケースが常態化しているとみて、事件の全容解明を進めています。