「ピラニア」元大関旭国が77歳で死去 モンゴル人力士スカウトのパイオニアで横綱旭富士も育てた
大相撲の元大関旭国の太田武雄さんが22日、死去した。北海道出身、77歳。関係者によると、近年は体調がすぐれなかったという。
太田さんは中学卒業後に立浪部屋に入門し、1963年名古屋場所初土俵。身長174センチの小兵ながら、しつこく食い下がる取り口で大関まで昇進した。「ピラニア」異名を取る一方、研究熱心で「相撲博士」とも呼ばれた。
1979年に引退した後は、年寄「大島」を襲名し、1980年に独立して大島部屋を創設。1992年には、モンゴルから1期生となる6人の新弟子をスカウトした。この中から旭鷲山がモンゴル人初の関取となり、旭天鵬(現在の大島親方)も続いた。のちのモンゴル人力士の隆盛は、大島部屋がきっかけだった。
ほかにも横綱旭富士(現在の伊勢ケ浜親方)をはじめ、旭道山、旭豊(現在の立浪親方)らを育てた。