不当な客引きの禁止を盛り込んだ県迷惑防止条例の改正案は2日、県議会6月定例会の最終本会議で全会一致で可決、成立した。
キャバクラや風俗案内所、深夜マッサージ店の客引きを規制対象に追加し、公共の場でホステスを勧誘する「キャッチ」も禁じた。10月1日に施行される。

静岡市や浜松市の繁華街では近年、風俗店や違法エステの男性従業員が横行し、市民から不安の声が上がっていた。
条例改正で悪質な勧誘や声掛けの取り締まりが可能になり、環境浄化が見込まれる。

改正条例は、性的サービスに関する呼び込みやビラまきは全面的に禁止した。
県公安委員会が指定した区域では、キャバクラを含め規制業種すべてについて、呼び込みのため路上にたむろする「客待ち」も制限した。
このほか、無言電話や連続メール、待ち伏せなど反復したつきまとい行為も新たに規制する。
「恋愛感情」を前提とするストーカー規制法では摘発できない近所や仕事上のトラブルが原因の嫌がらせも、悪質な場合は摘発対象になる。

住居や浴場での盗撮、鉄棒、木刀など危険物の携帯も禁止行為に盛り込まれた。
改正した条項には、それぞれ懲役や罰金などの罰則を設けた。