「死に至る恐れ」山火事でシドニーに煙
オーストラリア南東部ニューサウスウェールズ州で先週から続いている大規模な山火事の影響で、州都のシドニー市内などに煙が流れ込み、市民らの健康被害への懸念が高まっている。
地元紙は22日、最悪の場合は「死に至る恐れもある」と警告する保健当局者の話を伝えた。
同州では先週以降、100カ所以上で火災が発生。
シドニー西方の近郊でも大規模な火災が続き、風向きなど天候によってはシドニー市街地にも白い煙がスモッグ状に立ち込めている。
22日付シドニー・モーニング・ヘラルド紙によると、シドニー市内では煙が流入した21日の調査で、大気の汚染度合いを示す指数が最高で通常の50倍を示した。
ぜんそくや呼吸器系の障害を訴える市民が相次ぎ、市内の病院で診察を受ける人の数が約2割も増えているという。
保健当局は「大気汚染は呼吸器系のトラブルを引き起こすほか、心臓血管系の疾患で死に至る恐れもある」と指摘した。