大阪で震度6弱 3人死亡、けが70人以上 中心部直撃、交通網まひ M6・1、火災や停電も
18日午前7時58分ごろ、大阪市北区、大阪府高槻市、枚方市、茨木市、箕面市で震度6弱の地震があった。
大阪府で3人が死亡、けが人は京都、兵庫なども含め70人以上になった。交通網もまひした。
気象庁によると、震源地は大阪府北部で、震源の深さは約13キロ。地震の規模はマグニチュード(M)6・1と推定される。
大阪府で震度6弱を観測したのは観測態勢が整った1923年1月以降、初めて。
大阪府災害対策本部や警察などによると、高槻市立寿栄小でプールのブロック塀が約40メートルにわたり道路側に倒れ、女児(9)が巻き込まれ死亡した。通学途中だったとみられる。
大阪市東淀川区では80代男性が壁の倒壊で死亡。茨木市の住宅で80代男性が本棚の下敷きになり、病院に搬送されたが間もなく死亡した。
総務省消防庁によると、滋賀、大阪、兵庫の3府県で40人以上が負傷した。これ以外に大阪府豊中市では23人、京都府で7人がけがをした。
高槻市では住宅火災が発生し、水道管が破裂した。消防庁によると、火災の119番は大阪、兵庫両府県で計20件あった。
厚生労働省によると、豊中市と大阪府吹田市で断水しているほか、寝屋川市など府内4市で漏水の情報がある。
東海道、山陽新幹線は一部区間の上下線、関西の鉄道各社は全線で運転を見合わせた。駅には通勤通学客があふれた。
関西電力によると、大阪府と兵庫県の計17万戸余りで停電が発生。大阪市や京都市、奈良県でエレベーターに閉じ込められる人が相次いだ。
政府は首相官邸の危機管理センターに官邸対策室を設置。
安倍晋三首相は官邸で記者団に「人命第一の基本方針で、政府一丸となって対応している。早急に被害情報の把握に努める」と述べた。
関西空港と神戸空港は滑走路を一時閉鎖したが異常はなく、通常通り運航。
関西電力によると、稼働している福井県の大飯原発3、4号機と高浜原発3号機に異常はなかった。
総務省消防庁は、全国瞬時警報システム(Jアラート)で予想最大震度6弱の緊急地震速報を出した。
警察庁は災害警備本部を設置し、大阪府も災害対策本部を立ち上げた。