近畿地方大雨、4万世帯超11万人に避難指示
近畿地方では5日、長時間降り続く大雨への警戒が続き、京都市と京都府の長岡京市、大山崎町は土砂災害の危険性が高まったとして、計約4万6000世帯の計約11万人に避難指示を出した。
気象庁は、大阪府北部地震の被災地や各府県の一部に土砂災害警戒情報を出し、注意を呼び掛けた。
大阪府茨木市と神戸市中央区、北区、須磨区の一部にも避難指示が出され、避難勧告は京都府八幡市や大阪府高槻市など地震による被害を受けた地域を中心にした近畿各府県の広い範囲や、中国地方などに及んだ。
JR西日本は5日の終日、京阪神エリアから北陸や山陰方面に向かう「サンダーバード」などの特急列車の運転を見合わせた。
6日は京都線、神戸線の一部区間などで、始発からの運転見合わせを決定。京都〜西明石間は新快速や快速電車を全て運休する。
大阪管区気象台は梅雨前線が8日ごろにかけて近畿に停滞する見込みと発表。
地震の被災者に向け「地盤が緩んでいるので、地元自治体の情報にも留意し、弱い雨でも土砂災害に注意してほしい。長雨が続くので避難所にいる人は体調管理にも注意を」と訴えた。
兵庫県猪名川町の山間部の工事現場では5日午前、男性作業員3人が排水管に流され、1人が死亡した。和歌山市の男性(59)とみられる。
広島市安佐北区では中学3年の男子生徒が側溝に流されたが、約40分後に発見され、命に別条はない。
神戸市中央区では土砂崩れが発生した。京都市中心部を流れる鴨川の水位が上がり、遊歩道が立ち入り禁止になった。