東京MX番組、賞品ランボルギーニ届けず 優勝ホスト本紙に怒りの激白「地上波を使った詐欺」
東京MXテレビが昨年放送した、ホストがゲームで戦い優勝者に高級車が贈られるというバラエティー番組で、収録から1年が経過しても優勝賞品が渡されていないことが17日、分かった。
被害を訴えている優勝者の男性ホスト(31)がスポニチ本紙に怒りの激白をした。
男性は新宿区歌舞伎町のホストクラブ社長で「噂のりっくん」の源氏名で働いている。
「欲望の塊」と題した番組出演を持ちかけられたのは2018年10月。ホスト専門誌を扱う会社の関係者から「150万円の出演料を払えば、地上波で3カ月で十数回の露出が見込める」と言われた。
出演料は払うことになるが優勝者にはランボルギーニ社製のスーパーカーが手に入るという趣旨の説明が記された1枚の書類も見せられた。
その後、男性は「東京MXで地上波放送だったので信用できると思った」と承諾。
話を持ちかけた会社から届いた請求書に従って、指定の振り込み先に150万円を振り込んだ。
領収書は届いたが、収入印紙が逆に貼ってあったことから送り返したところ、いまだに戻ってきていないという。
同年12月から収録がスタート。20人の男性ホストが複数のゲームで2000万円相当のスーパーカー争奪戦を繰り広げ、見事に「噂のりっくん」が優勝。
「実物が収録現場にあり、名義変更すると思っていた」が、そこにスーパーカーはなかった。
所有しても管理費がかかることから、番組責任者と話して後日、換金して受け取る約束をした。
だが、支払いは何度も先延ばしにされ、昨年11月末に責任者に電話で催促したところ「車を換金する人に任せて自分も確認できない」と返答された。これが責任者との最後の会話となった。
男性は「これは地上波を使った詐欺。なぜこのような事態になったのか。なぜ責任者と連絡取れなくなったのか。局側や制作側には納得できる説明をしてほしい」と怒りをあらわにした。現在、弁護士に被害を相談し、制作側への法的措置を視野に入れている。
東京MXによると、制作側は出演者からホストクラブの「宣伝費」として参加費を徴収していた。
番組は昨年1〜3月に放送。同局は枠を外部の番組制作会社に貸し出し、番組は外部の制作会社が作っていた。
同局は本紙の取材に「車が優勝者に贈られていないことは把握している。番組は制作会社に任せており、事実関係を調査している」と話した。