千葉県内で大雨・強風 道路冠水、交通乱れる 長南、睦沢で建物被害も
前線を伴う低気圧が通過した影響で千葉県内は13日、終日風雨が強まった。
2町で民家など計5棟が全壊・一部損壊したほか、柏市では民家の床下浸水や、道路冠水などの被害もあった。
銚子地方気象台によると、午後4時までの24時間雨量は、君津市で85・0ミリ、大多喜町で84・5ミリを観測。
我孫子市では同市観測史上最大の50・5ミリを記録した。県南部、西部の計6市(市川、船橋、館山、松戸、鎌ケ谷、南房総)に対し、県は土砂災害発生の危険度が高まっているとして避難が必要な警戒レベル4相当の情報を出した。
松戸市の坂川、新坂川が一時、氾濫危険水位に達し避難準備などを呼び掛けた。午後6時までに4市が避難所計48カ所を設置した。
柏市によると市内民家3軒が床下浸水したほか、道路冠水17件が確認された。
市川市消防局によると、市内で道路が冠水し、午後1時半ごろから車の水没や床下浸水などの119番通報が相次いだ。
千葉市で最大瞬間風速25・7メートルを観測するなど風も強かった。
長南町で非住家建物1棟が全壊したほか、同町と睦沢町の民家各2棟で屋根瓦が飛んだり、ガラスを損壊する被害があった。
交通も乱れた。ネクスコ東日本によると、常磐自動車道柏インターチェンジ(IC)上下が冠水で通行止めに。
東京湾アクアライン木更津金田IC−海ほたる間は横風のため60キロの速度規制が行われた。
JR千葉支社によると午後2時25分ごろ、JR成田線香取−水郷間を走行中の成田発銚子行き下り電車(4両編成)の運転士が、前方で沿線の竹が倒れ架線に掛かっているのを発見し停車した。竹は風雨の影響で倒れたとみられる。
竹を撤去するため同線は香取−松岸間の上下線で一時運転を見合わせ、同4時25分ごろ運転を再開した。
同支社によると上下2本が最大2時間7分運休し、乗客約110人に影響が出た。