熱海大規模な土石流の発生源にまとまった量の土 自然か人為的か不明
静岡県熱海市伊豆山で発生した大規模な土石流で、市は4日現在、3日に救助された10人とは別に約20人が安否不明と明らかにした。
県は少なくとも130棟が流されたと発表。県警や消防、自衛隊は一夜明けた朝から、不明者の捜索を再開した。市によると、救助活動は計700人態勢。
県は発生源を調査し、まとまった量の土があった場所と明らかにした。この土が崩れ落ちたとみているが、自然にたまったのか、人為的に堆積されたのかは不明という。
斉藤栄市長は対策本部で「これから72時間が一番大事な時間になる」とあいさつした。
現場は大雨の影響で地盤が緩んでいる恐れがあり、断続的に雨が降り続き、2次災害を警戒、中断を挟んでの作業となった。
第3管区海上保安本部は3日から夜を徹して土石流が流れ込んだ伊豆山港沖で活動。がれきで海は濁った状態という。自衛隊は山側と下流側から挟み込む形で捜索した。
現場では午前6時ごろから警視庁や自衛隊の車両や重機が行き来し、土砂の撤去作業も開始。4日以降、警視庁や新潟、三重両県警が加わり、東京や神奈川の消防隊員も応援に入る。
土石流は3日午前10時半ごろ発生。伊豆山港で女性2人が心肺停止の状態で見つかり、死亡が確認された。安否不明との関連は分かっていない。
3日夜までに男女10人が救助され、うち1人が負傷。4日朝の時点で約387人が避難している。
JR東海によると、大雨の影響で運転を見合わせていた東海道新幹線は小田原−熱海で線路構造物の点検を行い、4日の始発から全線で再開している。