がれきの中からうめき声、日本の援助隊も懸命の捜索…トルコ地震「72時間」経過
トルコ南部で6日に発生した地震で、日本の国際緊急援助隊・救助チームが8日、震源近くのカフラマンマラシュで本格的な活動を始めた。9日午前4時17分(日本時間9日午前10時17分)には、生存率が急速に下がるとされる「発生から72時間」が経過し、懸命の捜索を続けている。
日本各地の消防や警察、海上保安庁から選抜された救助チームは、7日に先発隊18人が現地入りした。8日には後発隊55人が加わり、総勢73人態勢で捜索・救助にあたる。
多数の建物が崩れ、甚大な被害が出ているカフラマンマラシュの住宅街では、8日午後(同8日夜)から、全壊した4階建てアパートの捜索活動を開始した。
4世帯が倒壊に巻き込まれ、10人ほどが取り残されているとみられる。8日朝までは、がれきの中からうめき声も聞こえていたという。
アパートのオーナーは、トルコ政府や地元自治体に対し、再三救助を要請していたが、要員不足などで実現せず、知人を通じて日本チームに支援を求める連絡が届いた。
現場に到着した日本チームは機器を使い、生存者がどのあたりにいるのか捜索を行った。山本英昭団長は「時間との闘いだ。寒さに加え、余震もあって厳しい状況だが、被災者に寄り添って支援していく」と語った。
アパートのオーナー、フセイン・トパルオーロさん(57)は「これまで何の助けもなかったので、日本のチームが来てくれて非常にうれしい。一刻も早くみんな救助されることを願っている」と述べた。