大久保公園周辺で急増中の“立ちんぼ”「最近の状況は異常」
東京・歌舞伎町のホストクラブに客として来た女(23)に、路上で売春の客待ちをするいわゆる“立ちんぼ”を唆したとして、警視庁保安課は27日までに、売春防止法違反の教唆の疑いで、ホストクラブ従業員の江川誉容疑者(25)=住所不詳=を逮捕した。
保安課によると、売春目的の客待ちについて教唆容疑で立件するのは異例。女も同法違反容疑で現行犯逮捕した。
この日も午後6時半ごろになると、大久保公園周辺には20〜30人ほどの女性が点々と立っていた。彼女たちに声をかけるのは中年の男性が目立つ。男女が30秒〜1分ほど会話しホテル方面へ消えていく姿も見かけた。路上売春を「交縁」と呼ぶ隠語が生まれるほど、公園周辺での客待ちは有名という。
「最近の状況は異常」。歌舞伎町商店街振興組合の関係者はこう漏らす。周辺は昔から外国人による客待ちのスポットだったが、警察や地元の治安浄化作戦などの効果で客待ちは「一度はほとんどいなくなった」。若い日本人女性が急増したのは昨秋ごろから。「コロナ禍による生活苦でやっているケースもあるだろうが、ホストに貢ぐための人の方が多い印象」と語った。
歌舞伎町では、新宿東宝ビル周辺にたむろする「トー横キッズ」と呼ばれる若者も問題になってきた。中には未成年もいて、地元関係者は「トー横キッズが大久保公園に流れてきている可能性もある」と危惧した。「カオスな状況」に拍車をかけているのがユーチューバーらで「客待ちの女の子と声をかける男たち。そこに突撃する配信者でぐちゃぐちゃ」と困惑を隠せない。
この日夜は警察官や民間のパトロール隊が巡回していた。それでも女性たちが路上に立ち続ける光景は変わらなかった。