紅麹サプリ健康被害、新たに死亡確認の2人は腎臓病悪化か…株主総会で小林製薬社長「深くおわび」
小林製薬は28日、「 紅麹べにこうじ 」成分入りのサプリメントを摂取した人に健康被害が確認された問題で、新たに2人が亡くなっていたことが判明したと発表した。一連の問題による死亡者は計4人となった。
同社は製品回収を進めているが、健康被害がどこまで拡大するかは見通せない状況となっている。
同社によると、27日に、2人の遺族から同社に連絡があった。いずれも、同社のサプリ「紅麹コレステヘルプ」を摂取しており、このうち1人は2021年以降、摂取を続けていたという。死亡は腎臓病を悪化させたことが原因とみられる。
28日午前、同社の定時株主総会が大阪市内のホテルで開かれ、小林章浩社長は冒頭で、「当社が販売した製品を摂取された方に腎疾患などの健康被害が発生し、多大なる迷惑かけていることを深くおわび申し上げる」と陳謝した。
続けて死亡者が4人になったことを説明し、「亡くなられた方のご冥福と、健康被害に遭われた方の一刻も早い回復をお祈りしている。これ以上の被害拡大防止と原因の究明に全社をあげて全力で取り組む」と述べた。
同社は22日に、サプリを摂取した13人が健康被害を訴え、6人が入院したと発表。健康被害の原因とみられる成分の入ったサプリ「紅麹コレステヘルプ」など3製品の自主回収に乗り出した。その後、新たな健康被害の発覚が相次いでいる。
同社は26日には1人が腎疾患で亡くなっていたと発表し、同日には厚生労働省がさらに1人の死亡を確認したと公表していた。
これまでの判明分では、入院した人が106人に上り、同社に寄せられた相談は約3000件に達している。
大阪市は27日、食品衛生法に基づき、同社に対し、自主回収の対象となった3製品について、回収を命じる行政処分を出している。
小林社長は29日、記者会見する。健康被害や製品回収の最新状況について改めて説明するとみられる。