「ながら運転」事故、過去最悪 2年連続、24年は164件
車や自転車の運転中に携帯電話などを使用する「ながら運転」の死亡・重傷事故が、2024年は全国で164件(前年比16件増)あり、過去最悪だったことが27日、警察庁のまとめで分かった。車は136件(14件増)、自転車は28件(2件増)。いずれも統計が残る07年以降最多で、2年連続の更新となった。
24年の交通事故総数は29万895件で前年比1万7035件減。死者は2663人で15人減った。重傷者は351人減の2万7285人だった。
ながら運転は近年、増加傾向にある。携帯電話の使用状況別では「通話目的」より画面を注視する「画像目的」が大半。スマートフォンの普及やアプリの充実などが背景にあるとみられ、警察庁の担当者は「注意力散漫になり自身や相手に重大な損害を与える可能性が高い。絶対にやめて」と注意を呼びかけている。
車は136件のうち32件が死亡事故。過去5年間で、車のながら運転は携帯電話を使用していない場合に比べ、死亡事故の割合が約3.7倍に上ることも分かった。自転車は28件のうち1件が死亡事故だった。