立川風俗嬢殺人事件で元少年に懲役23年 関係者が明かす業界への衝撃と余波
2021年に東京・立川市のホテルで風俗店勤務の女性を殺害したなどの罪に問われている元少年(当時19歳)の被告の判決公判が14日、東京地裁立川支部で開かれ、懲役23年が言い渡された。心神喪失による無罪を主張していた元少年は判決文が読み上げられる最中に意味不明なことをつぶやいていた。
元少年は21年6月、立川市内のホテルで風俗を利用し、プレー中に盗撮していたことを女性にとがめられた後に、用意してきた包丁で刺殺。直前に女性から電話を受け、部屋に様子を見に来た男性従業員も刺して逃走した。
公判では不規則発言を連発していたという元少年。この日も判決直前に発言の機会があったが、「ラグナロクが起きている」「孫悟飯の声が聞こえる」などと意味不明なことをつぶやいていた。ほかにアニメの話や有名俳優の名前を口にしては、裁判長が「発言しないで聞いてください」と注意。最後に「控訴します」と叫んでいた。
判決文では元少年が16歳のときに被害者と風俗店で接点があり、元少年が被害者に好意を抱いていたと指摘。また、責任能力の有無については、「善悪の判断能力はあったと考えられる」などとして退けた。法廷での不規則発言は「拘禁反応で説明がつく」とした。
この事件では被害者の名前が報道されたことが問題視されていた。地元関係者は「事件後、現場となったホテルへの派遣をNGにする風俗嬢が増えました。なかにはそのホテルの事件があったフロア限定でNGにしている人もいる。事件が怖くて業界から足を洗いたいと話す人もいました」と業界に衝撃が広がっていたと明かした。
事件の影響は大きい。