「紀州のドン・ファン」元妻に懲役3年6月 詐欺罪で判決 別の男性から2980万円だまし取る
2018年に「紀州のドン・ファン」と呼ばれた資産家野崎幸助さん=当時(77)=を殺害したとして起訴された元妻須藤早貴被告(28)が、別の男性から現金をだまし取ったとする詐欺罪の判決で和歌山地裁(福島恵子裁判長)は2日、懲役3年6月(求刑懲役4年6月)を言い渡した。
野崎さんに対する殺人と覚醒剤取締法違反(使用)の罪の審理は分離され、裁判員裁判の初公判が12日に開かれる予定。
詐欺事件の公判で検察側は、当時美容専門学校に通いながらキャバクラに勤務していた被告が、客だった男性と知り合い詐欺を企てたと指摘。
「美容コンクールの審査をしていた社長から留学の話を受けた」などと説明し現金をだまし取り、海外旅行代金に充てたとした。
被告は「金を受け取ったことは事実だが、私の体をもてあそぶために金を払った」などと主張していた。
起訴状によると、被告は15年3月〜16年1月に札幌市の男性=当時(61)=から海外留学の準備金などの名目で現金計約2980万円をだまし取ったとしている。
野崎さんには18年5月に致死量の覚醒剤を摂取させて殺害したとされる。