大阪万博「空飛ぶクルマ」、商用運航を断念…2社が客を乗せずデモ飛行を予定
2025年大阪・関西万博で「空飛ぶクルマ」の運航事業者に選ばれている新興企業「スカイドライブ」(愛知県豊田市)は14日、万博会場で旅客を乗せて飛行する商用運航を断念すると発表した。
万博の目玉と位置づけられているが、4陣営のうち、同社と丸紅の2陣営が客を乗せないデモ飛行にとどめる。
開発中の機体は、全長13メートルの3人乗りで、12基のローターで飛行し、万博での商用運航を予定していた。
前提となる、性能や部品の安全性について国の承認を得る「耐空証明」を、万博までに取得しない方針に転換した。限られた期間で幅広い審査項目に対応するのは難しいと判断した。
ANAホールディングスと日本航空(JAL)を含む4陣営の中で、スカイドライブは唯一、自社で機体を開発している。
3月には、機体の製造を始めたと発表していた。担当者は「万博会場での飛行の実現を目指し、引き続き開発に尽力する」と話している。