素人売春女を狙う「援デリ業者」が暗躍
都内某所の喫茶店内。終電間際の時間帯に、男女4人が座る席で、異様な会話が繰り広げられていた。男性のうち、1人の手元には4台もの携帯電話が。その一つがメールを着信し、男性がつぶやく。「お、着いたってよ。行ってきて」。その声にグループの女性の1人が反応し、店外に出て行った。記者がその後を追うと、彼女は100mほど離れたファストフード店の前に立ちすくんでいる。そこに、「○○さんですか?」と話しかける中年男性が現れ、2人はそのままホテル街のほうへと消えていった……。
「それは『援デリ』と呼ばれる、援助交際を装ったデリヘルの業者です。出会い系サイトの書き込みを使って、素人のふりをして“客”を募るグループ。都内でも特に新宿、池袋、高田馬場近辺にかなり多い」
そう話すのは、自身も以前、同様の業者を運営していたA氏だ。その業態について、こう続ける。
「出会い系サイトへの書き込みや、“客”である男性とのメールのやり取りは男が管理します。ココで書き込んだことは、いちいち女には伝えない。プロフィール写真には田舎のキャバクラや風俗で人気のある女のコのものをアップする。客も後ろめたさがあるから、写真と違ったコが来ても、『ハズレか』くらいにしか思わない。俺のときは、この方法で問題が起きたことはなかったです」
客の男たちが女に支払う報酬は、1回1万5000円〜2万円程度が相場だという。では、この働く女性たちはどういった素性なのか?