池袋暴走事故 飯塚被告に禁錮5年の実刑
東京・池袋で2019年4月、暴走した車に母子がはねられて死亡した事故で、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪に問われた旧通産省工業技術院の元院長飯塚幸三被告(90)に対し、東京地裁(下津健司裁判長)は2日、禁錮5年(求刑禁錮7年)の実刑判決を言い渡した。
弁護側は車のシステムの異常が事故の原因だとして「過失はない」と無罪を主張。
検察側は、被告がブレーキと間違えてアクセルを踏み続けたとし、「能力の衰えを感じていたのに、運転のもたらす危険の防止をなおざりにした」と指摘していた。
起訴状などによると、飯塚被告は19年4月19日正午すぎ、豊島区東池袋4の都道で、時速約96`まで加速し、赤信号を無視して交差点に進入。
横断歩道を自転車で渡っていた松永真菜さん=当時(31)=と長女莉子ちゃん=当時(3つ)=をはねて死亡させたほか、通行人ら男女9人に重軽傷を負わせた。