キャバ嬢が決定、夜の街の珍客・ウザ客大賞2021「人が歌ってるときは黙って聞くのが礼儀だろうがぁあ!」
新型コロナの第6波が懸念されながらも、少しずつ人が戻りつつある夜の街。
2021年は長きに渡って時短営業や休業を余儀なくされたが、夜の街の客層に変化はあったのだろうか。今年の総決算として、夜の店の女の子達に「珍客・ウザ客大賞2021」を決めてもらった。
◆カラオケを求めてキャバクラにきた老害
一発目にウザ客を語ってくれたのは東京都下のキャバクラに勤務するレイカさん(仮名・25歳)。
「今年はコロナ禍だったせいか、遊び方を知らない客が多かったです。特に多かったのが普段はカラオケに行くという年配客。店はマスクありならカラオケをしてもいいということになってるんですが、問題は歌っているとき。
他の客が喋ったりしていると『人が歌ってるときは黙って聞くのが礼儀だろうがぁあ』と、いきなりキレたりするんです。うちはキャバクラであって老人のカラオケ教室じゃねーんだよ!って、こっちがキレそうになりましたよ……」
コロナ禍でカラオケ大会やカラオケスナックが休業したことで、キャバクラやスナックに歌いに来る年配客は全国的に増えているという。キャバクラでカラオケを歌うときは周りの客に迷惑にならぬよう声を落とすのがマナーだが、遊び慣れていない年配客が来るとこのようなただの迷惑客になってしまうので気をつけたいところ。
◆グラスの回し飲みを強要する浮かれ客
続いてのウザ客を語ってくれたのは、大阪のキャバクラに勤務するマユさん(仮名・24歳)。
「大阪も時短が解除されてようやくお客さんが戻ってきたのはいいのですが、元に戻ったかのように浮かれている客もいます。この前も20代の客が来て、ゲームして負けた人が一気するという遊びをしていたんですよ。
個人のグラスで一気ならまだしも、ショットグラスに焼酎を注いでそれを回し飲み。それも大声で『次、お前や!』とか大声で喋りながら。席についていた女の子はその客が口つけたショットグラスで飲まされていて泣きそうな顔をしてました。あーゆーアホがおるから感染者が0にならないんやろうな」
◆五輪に触発されたウザ客も……
続いて、珍客大賞。今年は1年遅れで東京五輪にちなんだ様々な流行語が生まれた年。都内のキャバクラに勤めるアリサさん(仮名・21歳)はこう語る。
「五輪にドハマリした客が名言をしょっちゅう言っていました……。『今日は朝まで飲むよ! ゴン攻めで!』とか、LINEで旅行の写真を送ってきて『今日は旅行に来ました。42歳、真夏の大冒険ですσ(^_^;) 』とか……。
あと私、3歳年上のお姉ちゃんが同じ店で働いているんですが、姉がその客にヘルプについてくれたときに姉の飲みっぷりを見て『やっぱり、お姉ちゃんも強かった……!』と興奮気味に言い出して意味不明(笑)。後でニュースを見たら、兄妹で金メダルをとった柔道の阿部兄妹のアナウンサーのセリフでしたね……」
◆東京卍リベンジャーズに触発されてウンチクを語るバカ客
今年、流行したものといえば週刊少年マガジンで連載中でアニメ・映画化された『東京卍リベンジャーズ』も外せないだろう。都内のキャバクラに勤務するユカさん(仮名・24歳)もコスプレするほどハマったというが……。
「アラフォーの自称・元ヤンチャしていた客が、東リべの話を色々してくるんですよ。『東京卍會は実在した暴走族がモデルになっていて……』とか『あのシーンはあの事件をモデルにしてるんじゃないかな』とか。でも、そいつは地方出身なのでただのヤンキーオタクって感じ。
前からそういうウンチクを語る客でしたが、東リベブームで若い子にウケる!と思ったんでしょうね。ハロウィンに私が特攻服を着たコスプレを送ったら『俺もマイキーのコスプレしてみたよ!』と画像が送られてきたんです。マイキーのように前髪を結んでいるんですが、スカスカの生え際が悲しかったですね……」
禍のせいか、例年ほどの珍客・ウザ客は少なかったもののなかなかインパクトのある話が聞けた。大賞を選ぶのが難しいところだが、個人的にはユカさんノミネートの「前髪スカスカ・マイキー」をぜひ大賞に選びたい。2022年はコロナが収束してパワーアップした珍客・ウザ客が現れることを楽しみにしている。