東京・歌舞伎町のホテルで2021年12月に小学3年の男児（9）が転落死し、母親（47）が殺人容疑で逮捕された事件で、警視庁新宿署は20日までに、同8月に男児と小学1年の妹（7）に睡眠薬を飲ませるなどして殺害しようとしたとして、殺人未遂容疑で川崎市の母親を再逮捕した。

再逮捕容疑は21年8月5日午後1〜3時、川崎市の駐車場に停車中の軽乗用車内で2人に睡眠薬を飲ませ、車の窓を閉め切って高温状態に保ち、熱中症にさせて殺害しようとした疑い。

署によると、母親は「黙秘します」と話している。事件当日の気温は33度を超えており、母親は車の暖房をつけていたとみられる。
車外でぐったりと座り込んでいる男児を男性会社員が見つけ119番した。母親は車内で倒れていた。

搬送先の病院で検査した結果、子ども2人から睡眠薬の成分が検出されたため、病院が児童相談所に通報。
2人は同8月末まで一時保護された。署は母親が無理心中を図ったとみている。

男児は同12月29日、新宿区歌舞伎町1丁目にあるホテルの23階付近の非常階段から転落死し、署は殺人容疑で母親を逮捕。
母親と男児、妹の3人は前日にチェックインしており、母親は逮捕時に「3人で順番に飛び降りて自殺しようとした」と話した。