アルコールなど大量摂取させたか ホテルから搬送の大学生死亡 職業訓練生の男(31)を殺人容疑で逮捕 広島県警
警察は、ホテルに一緒にいた知人の男に、去年から事情を聞いていましたが、殺人容疑が固まったとして、この男を逮捕しました。
逮捕されたのは、広島市西区の職業訓練生 南波大佑容疑者(31)です。
警察によりますと南波容疑者は、去年11月21日夜、廿日市市のホテル内で、愛知県の大学生 安藤魁人さん(21)に何らかの方法でアルコール等を大量に摂取させ、翌日、廿日市市内の病院で低酸素脳症により死亡させた疑いがもたれています。
事件当時、南波容疑者は「一緒にいた男性の意識がなくなった」という内容の119番通報をしていて、病院にも一緒に行ったということです。
調べに対し、「殺害しようとする目的はありませんでした」と供述しているということです。
南波容疑者は去年2月、愛知県を訪れたときに、安藤さんが活動していた団体の勧誘を受け、知り合ったということです。
去年11月21日、安藤さんは、団体の活動の一環で広島に来て南波容疑者と会っていたということです。
南波容疑者は、去年11月9日、自分の弟の健康保険証を不正に利用して広島市西区の医療機関を受診し、医療費7560円相当の財産上の不法の利益を得て、薬局で精神安定剤など150錠の交付を受けたとして、詐欺の疑いで先月逮捕され、容疑を認めていたということです。(16日付け起訴)
警察は、この詐欺事件と、今回の殺人事件にも関連があるとみて調べています。
RCCの取材に対し、ホテルの関係者は「去年の11月に男性2人組で、若い男性がおんぶされて入ってきた。最初は数時間の利用で部屋に入ったが、数時間後、『宿泊に切り替えたい』とその若い男性がフロントに言いにきた。その時は水をかぶったように汗びっしょりで、部屋に戻る時には、自分の部屋が分からないかのように廊下を徘徊しているような様子だった。その後、フロントを通さずに呼ばれた救急車がきて、若い男性が運ばれていった。救急車には、一緒に来ていたもう一人の男性も乗っていった。その日のうちに、ホテルに警察官が数人来て部屋の中を調べていたようだった」と話しています。