寺田総務相を更迭 岸田内閣3人目 政治資金問題が相次ぎ発覚しついに… 松本元外相が後任
岸田文雄首相は20日、政治資金問題が相次いで発覚していた寺田稔総務相を更迭した。
寺田氏は辞任を否定していたが、自民党内ではきょう21日からの2022年度第2次補正予算案審議などへの影響を懸念し辞任論が拡大、政治資金規正法の担当閣僚として不適当と判断した。後任は松本剛明元外相を起用する方針。
「職責を果たす中で岸田内閣を支えていきたい」と繰り返してきたものの、もはや政権のお荷物でしかなかった寺田氏。
20日夜、公邸で首相に辞表を提出し、記者団に「国会終盤、私の問題が支障になる」と話した。
岸田内閣では山際大志郎前経済再生担当相が10月24日に、葉梨康弘前法相が今月11日にそれぞれ更迭されており、1カ月弱で3人目という異常事態。まさに“スリーアウト”で政権への打撃は必至だ。
首相は記者団に「深くおわびする。任命責任を重く受け止めている」と陳謝した。
寺田氏は岸田派(宏池会)に所属し首相と同じく広島選出。妻の祖父は宏池会創設者の池田勇人元首相で、いわば首相の身内だ。
山際、葉梨両氏の更迭を巡り後手批判にさらされたことで、日曜夜の決着という演出で挽回を狙ったが、寺田氏の問題は10月以降に相次ぎ発覚。“時すでに遅し”で首相の求心力のさらなる低下も不可避。
来年4月の統一地方選を控え、首相が辞任に追い込まれる“究極のドミノ”に発展する可能性もありそうだ。