「パリ人肉事件」佐川一政氏死去 73歳 肺炎のため 作家としても活動 弟・佐川純氏らが報告
フランス留学中の1981年に「パリ人肉事件」を引き起こし、世界を震撼させ、その後、作家としても活動した佐川一政(さがわ・いっせい)さんが11月24日、肺炎のため東京都内の病院で死去した。73歳。神戸市出身。1日、弟・佐川純の著書「カニバの弟」の出版社が公式サイトで報告した。
留学生のオランダ人女性を自宅に招いて射殺し、その遺体を食してしまったという猟奇的な事件。
精神鑑定の結果、「心神喪失状態」として不起訴処分となり、84年に日本に送還。「霧の中」「新宿ガイジンハウス」などの著作を執筆するなどした。
劇作家・唐十郎氏が佐川さんと文通した手紙を小説にした「佐川君からの手紙」が82年、芥川賞を受賞。
2019年にはドキュメンタリー映画「カニバ パリ人肉事件38年目の真実」が公開された。遺族によると、脳梗塞を患った後、近年は療養中だった。