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40・50代でも発症、遺伝アルツハイマー治験を年内にも開始…原因物質を除去

新潟大と東大の研究チームが、若年発症が多い遺伝性の認知症「家族性アルツハイマー病」の家系の人を対象に、病気の原因と考えられる脳内の異常なたんぱく質を取り除く薬剤を投与する治験(臨床試験)を年内にも開始する。
計画が両大学の治験審査委員会で2月末に審査され、新潟大で承認、東大で文書修正の条件付きで承認された。
16の国・地域で行う国際共同臨床試験に参加する形で準備を進めている。

アルツハイマー病は、脳内に「アミロイドβ(ベータ)(Aβ)」や「タウ」と呼ばれるたんぱく質が徐々に蓄積して、神経細胞が傷ついて脳が萎縮し、記憶力や判断力が低下すると考えられている。
Aβの蓄積は発症の10〜20年前から、タウの蓄積はAβに続いて始まるとされる。

家族性アルツハイマー病は、40、50歳代の若年で発症する例が多く、Aβの蓄積は20、30歳代から始まる。
遺伝子変異を受け継ぐと親の発症とほぼ同年齢で発症することがわかっている。
こうした特徴から、この病気の研究は、高齢化に伴い患者が増加している一般的なアルツハイマー病のメカニズム解明や治療開発にも役立つと期待されている。

臨床試験の対象は、家族性アルツハイマー病の観察研究に参加している人らの中で、血液検査で遺伝子変異が確認され、推定発症年齢の10年前から発症後10年以内の人。軽症患者のほか、無症状の人も含まれる。

全ての参加者に3〜4年間、日本の製薬大手エーザイなどが開発したAβを除去する薬「レカネマブ」を点滴する。米国では1月に早期アルツハイマー病患者を対象に迅速承認された薬で、日本でも審査中だ。

参加者のうち半数には、タウの脳内への広がりの抑制を図る別の薬剤も点滴投与する。同社が開発中の「E2814」という薬だ。
脳内のAβやタウの量の変化を調べるとともに、認知機能の悪化を抑える効果がみられるかなどを検証する。レカネマブのみのグループと2剤投与したグループで差が出るか確かめる。

家族性アルツハイマー病の家系の人に薬を投与する臨床試験は、米国では昨年から行われている。全世界で約170人、国内からは10〜20人の参加を見込む。

国内の研究責任者を務める池内健・新潟大脳研究所教授は「家族性アルツハイマー病は働き盛りの年齢で発症することが多いので治療を求める声はより切実だ。薬の効果が検証できれば意義は大きい。成果は一般的なアルツハイマー病の治療にも生かせる」と話す。

◆家族性アルツハイマー病=アルツハイマー病のうち、遺伝子変異によって起こる病気。原因となる遺伝子変異は3種類判明しており、親から2分の1の確率で受け継ぐ。2013年度に全国の認知症専門医らを対象に行った調査では、434家系、患者987人が確認された。

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