ウナギ稚魚を密漁容疑で逮捕 用水路で特殊な網使う
絶滅危惧種のニホンウナギの稚魚シラスウナギを密漁したとして、静岡県警磐田署は18日、県内水面漁業調整規則違反の疑いで、愛知県西尾市住崎、会社役員小沢義久容疑者(44)と、同県刈谷市宝町、自称看板制作会社経営三浦孝典容疑者(42)を逮捕した。
逮捕容疑は3月27日午後11時40分ごろ、静岡県磐田市駒場の用水路で、県知事の許可を受けずに、長さ19メートル、幅8メートルの瀬張網と呼ばれる特殊な網を張り、体長13センチ以下のシラスウナギ2匹を密漁した疑い。
磐田署によると、地元のシラスウナギ採捕組合から同日午前、「用水路に網が仕掛けられている」と通報があった。
署員が張り込みをすると、車で来た胴長姿の小沢容疑者らが、網からシラスウナギを取り出したため、職務質問すると密漁を認めたという。
小沢容疑者らが乗っていた車の中からは、シラスウナギ数十匹が入った発泡スチロールも見つかった。
付近では許可を受けて漁をする場合はザルを使っているが、小沢容疑者らは網を固定するいかりも用意するなど大掛かりな準備をしていた。
大量の捕獲が可能で、同署は販売目的とみて詳しい経緯を調べている。
現場はJR磐田駅の南西約7・5キロ。シラスウナギが太平洋から遡上する天竜川とつながっている。