佐藤浩市&渡辺謙出演 福島原発事故、東電作業員の闘い映画化 20年公開、復興への思い新たに
2011年の東日本大震災時の福島第1原発事故を題材にした劇映画「Fukushima 50」が製作される。
事故後に決死の覚悟で原発に残った作業員約50人の姿を描く。
1・2号機の当直長役で佐藤浩市(57)が主演し、渡辺謙(59)が所長役で共演。「沈まぬ太陽」の若松節朗監督がメガホンをとる。
「Fukushima 50」とは、海外メディアがつけた作業員約50人の呼称。
高濃度の放射能を浴びることを覚悟の上で、被害の拡大を食い止めようとした作業員は、世界中で称賛された。
その現場では、一体何が起きていたのか。日本のみならず、世界を震撼させた原発事故の事実が忠実に描かれる。
原作は門田隆将氏のノンフィクション「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発」(角川文庫)。東京電力関係者ら約90人を精力的に取材した一冊だ。
映画では、11年3月11日から15日までの5日間をノンストップで描く。
原発の是非を問うような内容ではなく、現場で闘った人間の思いに迫る物語となる。
公開は東京五輪開催に合わせた2020年。配給側は「復興五輪のタイミングで、いま一度、震災の記憶と向き合い、復興への思いを新たにする作品にしたい」と説明。世界公開も視野に入れている。