裁判員候補の無断欠席36%、最高裁が対策に力
刑事裁判の審理に参加する裁判員の候補者として昨年1年間に全国の地裁に呼び出された人のうち、無断で欠席した人の割合(欠席率)が過去最も高い約36%に達したことが最高裁のまとめでわかった。
裁判員制度は21日で開始から9年となるが、欠席率の上昇は、裁判に国民の感覚を適正に反映させるという制度の趣旨を損ないかねず、最高裁は対策に力を入れている。
「裁判員になったら職場に迷惑をかけてしまうかも」
今年3月、強姦致傷事件を審理する裁判員候補者として、東京地裁からの呼び出し状を受け取った都内のパート社員の女性(55)は、少し不安を感じた。
職場の同僚に相談すると、「仕事は大丈夫。協力したほうがいい」と背中を押され、選任手続きに赴いたという。