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「不適切な胃液採取」を行われ続けた子牛は《3歳》で死亡した...県警が「虐待の告発」を受理した「茨城県畜産センター」で行われていた「ずさんな動物実験」

茨城県畜産センターが「乳牛などを不衛生な環境で飼育したり、従業員が日常的に暴力を振るっていた」などとして、四つの動物保護団体が県と前センター長らに対し動物愛護管理法違反容疑で提出した告発について、県警石岡署は受理した。団体側によると、受理は3月28日付。

同センターは生乳や和牛の受精卵の販売なども行っているが、本来の業務は、牛、豚、鶏などの実験動物を使って、生産性や繁殖成績などを研究する動物実験施設である。

刑事告発した「PEACE命の搾取ではなく尊厳を」(東京都豊島区)や動物実験の廃止を求める会(JAVA、同渋谷区)は3月、センターの従業員と研究者がSNSに、「ハーモニカ」という名の乳牛の第1胃から胃液採取をする様子を投稿した。

動画では、従業員らがハーモニカの鼻の穴に長いチューブを入れて何度か出し入れするがうまくいかず、もう片方の鼻の穴に入れたが失敗。次に口をこじ開け、大きめのプラスチックのパイプを突っ込み、研究者がチューブを挿入した様子が流れ、字幕で説明もある。
22年に撮影された1分半程度の映像だが、牛が激しく抵抗しており、正視するのが辛く、気持ちがふさいだ。

元従業員によると、ハーモニカの鼻からは血が流れ出て、口からよだれがだらだらと垂れていたという。
チューブに塗る潤滑剤は使用されず、拘束してから胃液が採取できる状態になるまで20〜30分かかった。胃液採取は月1〜2回行われたが、毎回このように手間取った。

胃液採取とは、こんなに長時間牛を苦しませるものなのか?
牛の胃液採取を行ったことがある複数の獣医師に動画を見てもらった。感想は「苦痛を感じるのは、最初の鼻の穴にチューブを通す時なので、手技を持つ人なら挿入は1分で済む」「保定が下手過ぎる。慣れていない人がやっていると思う」などだった。「口から胃液を採取する医療機器が販売されており、それを使うと容易にできる」という助言もあった。

もう一つの疑問は、何の実験のための採取だったのかという点だ。まず動物実験計画を調べる必要がある。大浦俊彦センター長が話した趣旨は以下の通り。
動画の胃液採取は、「メタンガスの発生抑制のための研究を行う」という飼料製造会社からの依頼を受けて行った。無償提供だった。動物実験計画書は受託した実験でも提出義務があるが、出していなかった。実験の詳細は聞かされておらず、同企業が動物実験計画を作成していたかは分からない。

当時在籍した研究員が胃液をカテーテルで採取し、従業員は研究員の指示に従って動いていた。その研究員に聞いたところ、「先輩の職員から教わったやり方で、潤滑剤は使っていない」と答えた。
私は大浦センター長に、手技を学ぶ研修をするのか聞くと、「改善の余地はある。手技があればベストなんでしょうけど、胃液採取はそんなにあるものではないから」と述べた。

ちなみにハーモニカは昨年1月、3歳で死亡した。死因は大腸菌が原因による乳房炎という。
農業・食品産業技術総合研究機構のサイトによると、乳房炎は発熱や脱水、食欲の低下などの全身症状を示し、感染した乳房は強い痛みと熱感を伴い、腫脹し、悪化すると泌乳停止や起立不能となり死亡に至る。

大腸菌は主にふん、おがくず、汚水中に生息し、牛床やバドックなどの衛生状態の不良が疾病の発生に深く関わると説明している。
元従業員は「牛舎では、ふんの掃除は朝1回だけで、翌朝は糞尿で床がベチャベチャになった。乳牛はその上で立ったり、横たわったりし、カラカラのふんが腹から腰までこびりついていた」と話す。
ハーモニカは訳も分からず、下手な胃液採取に苦められた挙げ句、不衛生な環境で乳房炎で死んだとすれば、あまりにもかわいそうだ。

また、情報公開された3年分の動物実験実施報告書で胃液採取をした実験は三つあり、複数の黒毛和牛、乳牛が使われていた。動画のような手技で行われたのなら、ハーモニカと同じようにこれら実験牛も苦しんだ可能性がある。
大浦センター長の言葉からは、今後の教育訓練に積極的な姿勢が感じられなかった。胃液採取の回数が少ないとはいえ、やる場合はあるわけで、今後また牛に無駄な苦痛を強いるのではないかと危惧される。

動物実験に携わる医療関係者は、センターの動物実験計画の審査について、以下の点を問題視する。
例えば胃液採取とあれば、まず何のためにやるのか、実験によって動物に無用な苦痛を与えないかを検討するが、計画書に詳細な方法が記されていなければ、審査のしようがない。
実験方法の記載がない計画書ということは、委員たちがタイトルだけで実験を許可していたのではないか。動画を見ると、古い体質のままずるずると実験してきたのではないかと思われる。

PEACEの東さちこ代表は「公立の研究機関であるにもかかわらず、動物実験委員会による審査がずさんであることを知って驚きました。このようないいかげんな実態が、現場での牛の不適切な取り扱いにつながっているのではないかと思います」と批判した。
その上で、「日本は諸外国と違い、3Rの原則に実効性を持たせるための法整備が全く進んでおらず、現状を是正させる仕組みもありません。次回の動愛法改正で取り組まなければならない点です」と強調する。

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З歳

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牛「モーやめて」

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牛ハラ

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