元大関・貴景勝が現役引退し年寄「湊川」襲名へ…師匠・常盤山親方「よくやったと思う」
日本相撲協会は20日、大相撲の元大関で関脇の貴景勝関(28)(本名佐藤貴信、兵庫県出身、常盤山部屋)の現役引退を発表した。21日に記者会見を開く。貴景勝関は首に古傷を抱え、カド番だった7月の名古屋場所で負け越し、30場所務めた大関から陥落。秋場所も初日から連敗し、3日目から休場していた。年寄「湊川」を襲名し、後進の指導にあたる。
埼玉栄高出身の貴景勝関は2014年秋場所、当時の貴乃花部屋から初土俵。身長1メートル70あまりと力士としては小柄ながら、闘志むき出しの突き押しを武器に番付を上げた。17年初場所で新入幕を遂げ、しこ名を本名の佐藤から戦国武将の上杉景勝にちなんだ「貴景勝」に改めた。小結だった18年九州場所で初優勝し、19年春場所後に大関に昇進した。同年秋場所で関脇へ転落したが、その場所で12勝を挙げて大関へ復帰した。
優勝4度を誇るが、首や膝など相次ぐけがに悩まされ、横綱昇進は果たせなかった。師匠の常盤山親方(元小結隆三杉)は「よくやったと思う」とねぎらった。