郵便ポスト

日本郵便が、ゆうちょ銀行の顧客情報を顧客の同意を得ずにかんぽ生命の保険営業に使っていたことが２１日、わかった。

郵便局でのイベントをゆうちょ銀の顧客に案内した上で、保険の勧誘をしていた。保険業法違反の可能性があり、日本郵便は２０日に金融庁と総務省に報告した。

日本郵便によると、一部の郵便局で満期が近い定期貯金などを持つ顧客に、景品がもらえるイベントなどの案内を出し来局を促していた。郵便局はかんぽ生命やゆうちょ銀の窓口業務を受託しており、来局した人から同意を得て保険商品の説明をしていたという。

保険の勧誘に金融機関の顧客情報を使う場合、事前に同意を得るよう定めた関係法令に違反する可能性がある。日本郵便は２０日、全国の郵便局にゆうちょ銀の顧客情報を使ったイベントの中止を指示した。

日本郵便は「来局後に同意を得れば法令上問題ないと認識していた。かんぽ生命と連携し、再発防止に必要な対策を取りたい」としている。