プーチン大統領、トランプ次期大統領に「自分から電話することは恥ではない」と関係修復前向き
ロシアのプーチン大統領は7日、米大統領選で勝利したトランプ次期大統領がロシアとの関係を修復し、ウクライナ危機の終結に寄与する意向を示していることは「少なくとも注目に値する」と語り、トランプ氏と対話の用意があると表明した。ロシア南部ソチで開催された国内外の有識者が集まる討論フォーラム「ワルダイ会議」で述べた。
プーチン氏はトランプ氏の勝利に祝意を示し「自分からトランプ氏に電話することは恥だと思わない」と発言。連絡を取りたい相手を拒否することもないとし、ウクライナ侵攻を巡って悪化した米国との関係修復に前向きな姿勢を示した。
プーチン氏は6月に北朝鮮と署名した包括的戦略パートナーシップ条約に基づき、北朝鮮と合同軍事演習を実施することは可能だと指摘。ロ朝の条約は、ソ連と北朝鮮が1961年に締結し、既に失効した条約と比べ「真新しいことは事実上何もない」と述べた。
ソ連と北朝鮮が締結した友好協力相互援助条約では、どちらかが外部の攻撃を受けた際に自動的に軍事介入する条項があった。ウクライナや米韓などが主張するロシア西部への北朝鮮兵派遣についての言及はなかった。
プーチン氏は「ウクライナの中立性なしに友好的な関係を想像するのは困難」と主張し、ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟断念を改めて要求。中立性が確保されない限り「ウクライナは常に外国の道具として利用され、ロシアの利益を損なうことになる」と述べ、そうした事態を避けたいと強調した。