元東京地検特捜部検事の堀田力さん死去 ロッキード事件捜査で追及鋭く「カミソリ堀田」の異名
ロッキード事件で、異議申し立てを却下され米ロサンゼルス連邦地裁を後にする堀田力・東京地検特捜部検事=1976年6月(共同)ロッキード事件で、異議申し立てのため米ロサンゼルス連邦地裁ビルに向かう堀田力・東京地検特捜部検事(中央)=1976年6月(共同)
ロッキード事件の捜査に携わった元東京地検特捜部検事の堀田力(ほった・つとむ)さんが11月24日午前3時25分、老衰のため神奈川県の自宅で死去した。90歳。京都府出身。葬儀は近親者で済ませた。喪主は妻明子(あきこ)さん。後日、お別れの会を開く。病気療養中だった。
京大卒業後、1961年検事任官。大阪地検検事、東京地検特捜部検事、甲府地検検事正などを経て、90年に法務省大臣官房長に就いた。
特捜部が76年に田中角栄元首相を逮捕したロッキード事件の捜査では、在米大使館での勤務経験を生かして、米国との交渉に尽力した。田中元首相の公判も担当。追及の鋭さから「カミソリ堀田」の異名で知られた。
91年に退官し、福祉事業に転身。現在の「さわやか福祉財団」を創設した。