「闇バイト」勧誘グループ 熊本から実行役派遣か 都市圏で逮捕の実行役複数人との関連捜査
いわゆる「闇バイト」を募集したとして暴力団の幹部の男などが逮捕された事件で、男を中心とした勧誘グループが特殊詐欺の実行役を断続的に熊本県外に派遣していた疑いがあることがわかりました。
特殊詐欺の実行役を熊本県外へ派遣していた疑いがあるとされているのは、指定暴力団道仁会系組幹部の西村達哉(にしむら たつや)被告(28)を中心とした勧誘グループです。
捜査関係者によりますと、この勧誘グループは、熊本県外で活動する特殊詐欺の指示グループに、遅くとも去年(2024年)5月ごろから、1週間から2週間単位で実行役を断続的に派遣していた疑いがあるということです。
全国で起きている特殊詐欺を巡っては、熊本県から派遣されたとみられる実行役が、東京都や大阪府などで複数人逮捕されていることから、警察は西村被告を中心とした勧誘グループとの関連も調べています。
二つの「勧誘グループ」確認 暴力団の関与は
県内ではこれまでに二つの勧誘グループによる闇バイトの募集が確認されています。
一つが西村被告が中心とみられるグループで、「高収入の1週間バイトしたい人」などと募集していました。
もう一つは募集を依頼した大塚藍希(おおつか あいき)被告(24)と実際に募集した疑いで少年が逮捕されたグループで、「『県外に出て』指示通りに働くだけで40万円もらえる」などとメッセージを送っていました。
捜査関係者によりますと、大塚被告側のグループでは県外に実行役を派遣したことがすでに確認されていることから、このグループの指示役も西村被告の可能性があるということです。
警察は暴力団が組織的に関与している可能性もあるとみて捜査を続けています。