ギニア サッカー試合の判定で観客が衝突 出口に殺到し56人死亡
西アフリカのギニアで、サッカーの試合を観戦していた観客どうしが審判の判定をめぐって衝突し、スタジアムの出口に人が殺到するなどして、少なくとも56人が死亡しました。
ギニア南部の都市、ヌゼレコレのスタジアムで1日、サッカーの試合を観戦していた観客が審判の判定に抗議して石を投げ始めたのをきっかけに観客どうしの衝突に発展しました。
ロイター通信などによりますと、この衝突を抑えようと警察が催涙ガスを発射したところ混乱がさらに拡大し、多くの人がスタジアムの出口に殺到して押し倒されました。
ギニア政府の発表によりますと、一連の混乱に巻き込まれて、これまでに少なくとも56人が死亡しました。
現地からの映像では、衝突が起きた直後にスタジアムから急いで逃げようとする人々の姿が写っています。
ギニアでは、3年前の軍事クーデターで政権を掌握したドゥンブヤ暫定大統領が年内にも選挙を行い、民主的な政権への移行を約束しましたが、選挙が行われる見通しは立っていません。
この試合は暫定大統領をたたえるために開催されたということで、野党勢力は「選挙の約束を果たさず、大統領の人気とりのためにサッカーの試合を行った政府に責任がある」と批判を強めています。