山火事でロス市長にセレブから非難の嵐「消火栓は空」「交通誘導する警察官が1人もいない」
米西部カリフォルニア州ロサンゼルス近郊で7日午前に発生し、深刻な規模で延焼が拡大している山火事を巡り、被災地に暮らすハリウッドセレブらから、ロサンゼルス市のカレン・バス市長を含む民主党指導部への批判の声が上がっている。
火災発生から48時間が経過した現在も、ロサンゼルス近郊の複数個所で延焼が続いており、鎮火の見通しは立っていない。
日本が舞台のホラー映画「THE JUON/呪怨」(04年)で知られる女優サラ・ミシェル・ゲラー(47)は、インスタグラムのストーリーで「ロサンゼルス市は全員に避難を勧告しながら、渋滞がひどく、交通誘導する警察官が1人もいない」と投稿。
また、X(旧ツイッター)に自宅近くで炎が上がる動画を投稿して、「愛する人を失った気分だ」と記して避難したことを明かしていた映画「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」(84年)で知られる俳優ジェームズ・ウッズは、「貯水池に水を補給できない。火災管理について理解していない」などとつづって市の対応を非難。
さらに、女優サラ・フォスターも「ロサンゼルスの住民は法外な税金を支払っているのに、州がこのような大規模な山火事に対処する準備が全くできていない」「消火栓は空で、植物は生い茂り、雑草は刈り取られていなかった」などと記して、消防局の予算を削減したバス市長を批判した。
バス市長を巡っては、火災発生時にガーナの大統領就任式に出席するため国外におり、不在だったことが物議を醸している。
加えて、火災発生後に2024−25年度の市の消防局の予算を1760万ドル削減したことが発覚。消火活動中の消防隊員からも消火栓の水が枯渇していると悲鳴が上がっていることが報じられている。
現在も3カ所で大規模な火災が続き、7万人が避難を余技なくされているが、鎮火率は0%で今後も被害の拡大は免れず、市の歴史上最悪の山火事となっている。