ヒズボラ、前指導者の葬儀で「抵抗」誓う
昨年9月のイスラエル軍の空爆で死亡した、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの前最高指導者ハッサン・ナスララ師の葬儀が23日、首都ベイルートで行われた。ナスララ師の後を継いだナイム・カセム師は「抵抗は終わっていない」と述べ、イスラエルとの交戦で打撃を受けるヒズボラが引き続き支持を得ていることを示した。
葬儀は、安全上の懸念から数か月延期されていた。主催者によると、会場となったスタジアムの定員は約7万8000人。AFP記者は、満員だったと報告した。
葬儀が始まると、イスラエル軍の戦闘機がベイルート上空を低空飛行した。イスラエル・カッツ国防相はこれについて、イスラエルを脅かす者への「明確なメッセージ」だと語った。
葬儀で演説したカセム師は、ヒズボラはナスララ師の「道」を歩み続けるとし、「暴君米国」によるレバノンの支配を拒否すると表明。「抵抗は終わっていない。抵抗はまだ存在し、(イスラエルに立ち向かう)準備ができている」と述べた。
ヒズボラが葬儀を執り行う中、イランの最高指導者アリ・ハメネイ師は、ナスララ師を「偉大なムジャヒディン(戦士)であり、卓越した指導者」だと称賛。イスラエルに対する「抵抗」を誓った。
葬儀にはイランのモハンマド・バーゲル・ガリバフ国会議長や、イラクの親イラン派などの代表者も参列した。