スーツから私服に…条例施行でも消えない客引き
客引き行為などの取り締まりを強化する「石川県迷惑行為等防止条例」が1日、施行された。
北陸有数の繁華街の金沢市片町では、客引きの姿がほぼ消えたが、一方で取り締まりを逃れるため、手法を変えて客引きする姿も見られた。
この日から施行された条例では、従来から禁止された執拗な客引きに加え、マッサージ店を装った風俗店への客引きや、ホステスのスカウトなど禁止行為が拡大した。
また、客引き目的で路上に立つ「客待ち」行為についても、片町地区と金沢駅周辺地区を「客引等防止重点地域」と定め、新たに禁止した。
条例が施行された1日午前0時過ぎ、同市片町周辺からは多くの客引きが姿を消した。
黒いスーツ姿の客引きの男たちは、前日午後10時頃から次第に散っていき、通行人に声をかける光景は見られなくなった。
一方で、取り締まりから逃れようと、スーツから私服に着替えて客引きする男たちの姿が目立った。
キャバクラ店で働く40歳代男性は「常連客を見かけたら声をかける。自分は友人を待っているだけだから悪いことはしていない」と意に介さない様子だった。
県警は、取り締まりを強化する方針。
片町を抱える金沢中署は、条例施行直前の5月31日午後8時から、客引きの取り締まり出発式を実施。