水原一平被告の罪状認否は異例ずくめ 法廷取材できずコメントもなし…背景を国際弁護士が分析
在米17年の国際弁護士、吉田大氏は15日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月〜金曜午前8時)に出演し、ドジャース大谷翔平投手(29)の銀行口座から不正に送金し、銀行詐欺罪などで訴追された元通訳の水原一平被告(39)がこの日、ロサンゼルスの連邦地裁に出廷した際に起きた出来事について解説した。
水原被告は14日(日本時間15日)、罪状認否のため裁判所に姿をみせた。ただ、現地で取材した同局ロサンゼルス支局長の力石大輔記者は、現地からのリポートで、集まった60人あまりの記者は当該法廷で傍聴取材することが許されず、別室で音声のみで聞く対応を余儀なくされたと説明。「なぜ公開されなかったか分からない。裁判官は、安全確保ができないと警備が言っていると言い、警備は裁判官がそう指示したと。だれがどうどういう理由で指示をしたのか分からない」などと訴えた。
この日の手続きは5分程度で終了したというが、その様子がメディアに公開されなかった背景について、吉田氏は「今回は、異例の注目をされている。(罪状認否という)手続きのところに突然(大勢のメディアが)来るのは非常にまれなこと。裁判所側もびっくりして、このような対応をしてしまったのではないか」と分析。「さすがに記者が60人来ても、裁判所側もどう裁いていいか分からない。通常、こういう手続きは被害者や、家族だけが来るもの。大人数が押しかける前提にはしていない」と述べた。
また、水原被告は裁判所の出入りの際、メディア側から矢のような質問を投げかけられても沈黙を貫き、一切コメントをしなかった。吉田氏は「この件はまだ動いているので、弁護士としては余計なノイズを避けたい。ある程度(裁判が)終結するまではでは余計なことを言わないように、というのは、弁護士としては正しい選択ではないか」と、理解を示した。