1〜6月の交通死者、千葉県が全国ワースト…「ちょっと休めば大丈夫だと思った」で飲酒事故目立つ
千葉県警は、今年の上半期(1〜6月)に県内で起きた交通事故の状況を発表した。交通人身事故の死者数は72人(前年同期比15人増)に上り、全国ワーストだった。飲酒運転による人身事故の発生件数は67件(同10件増)で、依然として厳しい状況が続く。
県警交通総務課によると、死者数の内訳では、自動車に乗車中に亡くなるケースが37%で最多だった。単独事故や正面衝突の事故が多く、運転中のスマートフォン操作や脇見運転によるドライバーの前方不注意といった「安全運転義務違反」が事故原因の75%を占めた。シートベルトを着用していないケースもあった。
事故で亡くなった人を年齢別でみると、25〜64歳が最多の48%、65歳以上が45%と続いた。
飲酒運転による人身事故の発生件数は、2018年からコロナ禍などで減少傾向だったが、22年に増加に転じ、50件台を推移。今年の上半期は67件と前年同期比で10件増えた。
年齢別では20歳代が最も多く16件、50歳代が15件と続いた。発生時間帯は、午前2時〜7時台と午後8時〜11時台が多かった。
また、ドライバーが酒を飲み終えて1時間以上たってから運転したケースが71%を占めた。事故を起こしたドライバーは、「ちょっと休めば酒が抜けて大丈夫だと思った」と説明する場合が多いという。
交通総務課によると、体重約60キロの人がビール(アルコール5%)500ミリ・リットルを飲んだ場合、アルコールが分解されるまで約4時間かかるという。担当者は「飲酒運転は犯罪。前日飲み過ぎたと思ったら翌日は運転しないといった意識を徹底して」と呼びかけている。