レバノン首都でヒズボラ幹部殺害 イスラエル、停戦提案に難色
イスラエル軍は26日、レバノンの首都ベイルートを空爆し、イスラム教シーア派組織ヒズボラの幹部ムハンマド・スルール氏を殺害したと発表した。イスラエルは24日にもベイルートでヒズボラのミサイル・ロケット弾部門トップを殺害したばかり。攻勢を強め、ヒズボラ包囲網を一段と狭めている。
軍は、スルール氏がヒズボラ特殊部隊の司令官などを務め、「ドローンやミサイルでイスラエル市民を狙うテロ攻撃を指揮した」と主張した。さらに26日夜、過去24時間で約220カ所のヒズボラ拠点を空爆したと発表。AFP通信によれば、レバノン保健省は26日の空爆による死者が40人に達したと明らかにした。
米ネットメディア「アクシオス」は26日、米国や日本などが共同提案した21日間停戦について、当初は「歓迎」を表明するはずだったネタニヤフ首相が態度を翻したと報じた。政権内の極右メンバーらの反発を考慮して米国との調整内容をほごにしたとされ、同氏は後に「全力でヒズボラ攻撃を続ける」と主張。現在も協議が続いているが、イスラエルが難色を示し停戦実現は難しい情勢だ。