「パンダは上野の重要なアイコン」各所でイベントや限定グッズ販売 リーリーとシンシン、29日に返還
上野動物園(東京都台東区)で飼育されているジャイアントパンダのリーリー(オス、19歳)とシンシン(メス、19歳)が29日、高血圧などの治療のため中国に返還される。
動物園がある台東区上野では、2頭との別れを惜しむ催しが各所で開かれている。(鈴木里奈)
松坂屋上野店では、写真展や限定品販売の「ダイスキ リーリー!シンシン!」を開催している。
人気ブログ「毎日パンダ」の高氏貴博さんが撮りためた約500万枚の中から、厳選した100枚を展示。
昨年返還されたシャンシャンや双子のレイレイとシャオシャオを産む前の姿や、元気にササを食べる様子など、約13年分の思い出を集めた。
上野中通り商店街の製茶店「茶の君野園」では「お元気で リーリー・シンシン」との言葉を添えた、涙を流すパンダのイラスト入りポスターを店頭に掲げた。
店では1972年にランランとカンカンが来日した当時から、粉の茶やティーバッグが入った「パンダ茶(ちゃ)ん」を販売し、返還が報じられた直後も多くの人が買い求めた。
君野信太郎社長(75)は「パンダは上野の重要なアイコン。寂しいが故郷で元気に過ごして」と話した。
上野観光連盟名誉会長で「パンダ専任大使」の肩書を持つ二木忠男さん(71)は「自然交配で子どもを産み、動物園の評価を高め、地元の活性化に貢献度が高かった。中国で余生を過ごしてほしい」と願う。