孤独死%q俊一さんの寂しき晩年 雑学王にほころび、コラムニストの仕事も激減
コラムニストで演出家の唐沢俊一さんが24日、心臓発作のため亡くなっていたことが30日、分かった。66歳だった。実弟で漫画家の唐沢なをき氏がX(旧ツイッター)で明らかにした。
なをき氏は「9月24日、唐沢俊一が心臓発作により自宅で亡くなりました。本日荼毘に付しまして葬儀は行いません。彼は俺に対して嘘、暴言、罵倒を繰り返してきて20年以上絶縁状態でした。晩年は金の無心も酷かったです。冷たく聞こえるかもしれませんがこの話はもうしたくないのでお悔やみの言葉はご遠慮願います」と投稿した。
続けて「孤独死でしたが、SNSで異常に気づいた方々が動いてくれて早期発見できたと聞いております。ありがとうございました」とつづった。
唐沢さんは、Xのサブアカウントのプロフィルには「心不全治療の後遺症でただいま歩行困難」と記していた。
メインアカウントは9月23日まで記していたが、最後の方は「体調不良で寝付けず、寝酒をちょっとだけ過ごす」「まったくの話、こう体調が悪いと冷えたワイン持って風呂に入りたくなりますな。死ねるか、いい心持ちになるか、どっちにしても」と書き込んでいた。
唐沢さんはサブカルチャーやオタク文化に精通。自称・雑学王でもあり、バラエティー番組「トリビアの泉〜素晴らしきムダ知識〜」(2002年〜06年、フジテレビ系)のスーパーバイザーを務めた。トンデモ本∞トンデモ人物≠ネどを品評する「と学会」の元運営委員でもある。
唐沢さんを知るオカルトライターは「知り合いたてのころは、こちらのことをオカルト信者やトンデモ人物じゃないかと疑うような感じでしたが、エンタメとしてオカルトを扱っていることが分かると、くだけて突っ込んでくれるようになりました。僕がまじめに『UFOは他国の最新兵器かも』なんて言うと、『なにマジメなことを言ってるんだ。君は人面魚とか、カッパとかをやってればよろしい』とか。唐沢さんの雑学本ファンだったので、ウンウンと聞いていると、『素直でよろしい』とほめてもらえてうれしかったです」と語る。
ただ、晩年は「雑学王」という点にほころびが出てしまった。
「ネットが普及した十数年前から雑学本内の盗作や間違いが指摘され、10年前にコラムニストとしての仕事が激減し、晩年はネトウヨ化したようです。Xでは、他人への攻撃もすさまじかったですね」と同ライターは話している。
孤独死だったが、ネット上では最後まで多くの人と交流を続け、らしさは最期まで貫き通したようだ。