「爆発」で混乱の宮崎空港 3日朝から運航を再開へ アメリカ製「不発弾」がなぜ?
2日、宮崎空港の滑走路のすぐそばで爆発が起き、終日、飛行機の発着を見合わせ、混乱もみられました。爆発したのは、アメリカ製の不発弾でした。
午前8時前の宮崎空港。飛行機が滑走路を走っていきます。その約1分後、突如、爆発が発生。煙は、飛行機の高さを優に超え、勢いよく噴き出しました。タイミング次第では、飛行機をも巻き込みかねなかった爆発。
現場は滑走路につながる「誘導路」で、コンクリートの地面は大きく陥没。周辺に破片が散らばっているのがわかります。
国土交通省宮崎空港事務所によると、穴の大きさは直径が約7メートル、深さが約1メートルだということです。
発生から約6時間後には、陥没の原因を調べるため自衛隊が現場に入りました。
爆発したのは、500ポンド(約230キロ)の不発弾です。ただ、なぜ空港に不発弾があったのか。
実は宮崎空港は、旧日本軍の軍事基地として戦時中に建設。そのため何度も空襲の被害にあっていました。
太平洋戦争末期、空爆を受ける宮崎空港には、特攻機も出撃していた滑走路を中心に、アメリカ軍によって大量の爆弾が投下されました。
そのため、宮崎空港や周辺では、何度も不発弾が見つかり、処理作業が行われていました。今回も、同様の不発弾とみられています。
爆発した原因について、専門家は…
元東京消防庁警防部長 佐藤康雄氏
「埋まっていて、もう何十年も爆発していないものについてはそのままにしてる状態では爆発しないと思いますので、心配はないと思いますが、(今回は)地震とか雨の影響で非常に不安定な状態で置かれていたのかもしれません」
空港事務所は「滑走路を整備する際に、不発弾が埋まっていないか確認はしていた」と説明。その上で…
──危険性を考えると、調査の必要性があるような気がするが?
宮崎空港事務所
「早急に対応をどうするか検討してまいりたい」
宮崎空港は2日夜、陥没した場所の埋め戻しが完了したということで、3日朝から運航を再開するということです。